岩崎さんは、今から3年ほど前に外国人技能実習生事業に取り組む協同組合を立ち上げ、その業務全般の管理を行ってきました。
しかし、実習生の増加や2017年の制度の大幅な改正に伴ってエクセルベースでの業務管理では対応が追いつかなくなることをいち早く察知。
IT化への取り組みを意識し始めたところファイブテクノロジー社の登坂に出会い、これがG-WORKER開発のきっかけとなりました。
新制度でスケジュールが混乱
G-WORKERを導入する前は、どんなことで困っていましたか?
スケジュールの共有ですね。
実習生が入ってから3年はスケジュールが決まるんですが、新制度でスケジュールが乱れました。
スケジュールを共有することができれば回避できたはずなんです。
エクセルのシートで管理していたので全員が見に行かないと見れない。
どうしても抜けが出るんです。
管理者からすると、なぜそれを認識できなかったか?ということになるんです。なぜ共有できてないのかというのが問題になる。
共有サーバに入れて社内LAN内で見ていたので、エクセルを管理している人間が発信しなければ見れないんです。
現場を飛び回っている人間ばかりなので見れないですよね。
腰を据えて管理している担当者がいれば回避できたかもしれませんが、理事長自身が飛び回っているケースもあるので、担当者を据え置きにすることは難しい。
下の人間も現場を飛び回っているので管理できない。
利益率の高いビジネスではないので、担当者を置けるほどの余裕がない。合理化する発想の方が現実的には合うんです。
わかりやすい共有ツールがあるといいなとは思っていました。
その問題を解決するために、他にどんな商品を試されましたか?
他にはないと思います。
申請書作成ソフトなどにスケージュールめいたものがあるけど、スケジュール管理までとはいかない。
ドキュメントの保管システムも他にはあるけど、日付の管理にはなっていませんでした。
一般のスケジュール管理ソフトだと、実習生に特化しているわけではないので、全部手入力する必要があるんです。
手入力なので漏れが出るのが必然
結局、エクセルで管理していたんですが、エクセルは見に行かないと見れない。
手入力なので漏れが出るのが必然です。
これを無くそうとすると、「見に行く」というエネルギーが発生する。
しかも、社内LANの中なので外からは見れないので会社に戻って見る必要があるんです。
職員は現場を飛び回るので、なかなか見れないんですね。
現場の人は実習生のメンタルメンテナンス、企業のチェックをしています。
定期的に行く義務があるので、管理のためには実際に行く必要がある。
担当者が一人で管理していて、その人以外が見れないこともあります。
理事長が一人で管理していれば完結するかもしれないけど…現場部隊がスケジュールを見れないことでどうしようということがありました。
効率化がどうだったかは別の話として、法律の改正で前の制度ならばエクセルであればできたことができなくなってきました。
手続きの数が増えてきたことによる問題や、新しいことが発生したことによる対処ですね。
法律の改正は、業界があるべき姿になるのに前向きな変更だと思うけど、法律が変わったことによって業務は複雑化し、リスクが増えました。
G-WORKERのいいところは?
アラートやスケジュールごとの管理機能は他では見当たらない
他の実習生管理システムを探してもみましたが、アラートやスケジュールごとの管理機能は他のシステムでは見当たらないんです。
スケジュール管理以外の面でも、使っていたソフトのデータが移せることもよかったですね。
現場の人間からすると、ファイルの置き場所がわかりやすいのがよかった。
保存している資料の中に、Aの会社の3期生のBという人の資料が検索できる。
そのフォルダがすぐ出てくるところが良いですね。
失踪者のトータル人数もわかる。
他の申請書作成ソフトでは、微妙に基準がずれるので信用しきれない。
申請書を作ったベースでやっているので、病気の人が来なかったときにずれていた。
G-WORKERは、エビデンスに紐づいた実数を出すことができる。
期限の4ヶ月前からアラートが出るようにして準備期間も取っています。
極力前倒しして、効率化しています。
G-WORKERを使うことでしっかり資料を出せるので、行政に対しても意見を出していけるのではないかと思っています。
この人材事業の発展のために寄与できる。
逆に、煩雑にやっている人、行政書士に頼んでいる人もいると思うがその人たちは生き残れないのでは?
G-WORKERを導入して、どんな変化がありましたか?
スマホで見れるのがいいですね
データの保存とスケジュール管理を現場の人たちに共有する概念はもともとなかったんですが、スマートフォンで見ることができるようになったのがいいですね。
責任者がワンクリックでみて指示をできる。
席を外して棚を見に行ったり、エクセルファイルを都度開かなくても良い。
新人やパートさんでも回せています
思っていたより使いやすかったですね。
現場の人間が思ってたよりもスッと使えたこと。
1週間くらい放っておいたら、うまく使ってくれていた。
使い勝手がよくてとっつきやすいです。
管理者の下、新人やパートさんで回せています。
作業まで落とし込めるのがポイントですね。
別の担当者に変わってもクオリティが変わらない。
全ての情報が整理されてきました。
新制度の過渡期で混乱していたのを、G-WORKERで整理していきました。
今まで1ヶ月かかっていた作業を2週間に短縮することは可能だと思います
スケジュールの遅延はなくなると思います。
それどころか、今まで1ヶ月かかっていた作業を2週間に短縮することは可能だと思います。
今までは、書類の手配をしていたのが3日ずれたら、さらに1週間ずれて…
という悪循環が生まれていましたが、G-WORKERを使うと早めにスケジュールに気づくことができ、業務の滞留を防ぐ効果を実感できました。
スケジュールを早めに気づくことでスムーズに動けた。
アラート表示の確認で手続き期限を強く意識することができ、無駄を省くことができるようになりました。
1週間前に言われるのと3日前に言われるのとどっちがスムーズか?小さな無駄が重なるのを防ぐことができます。
もしG-WORKERに出会っていなかったら、どうなっていたと思いますか?
漏れ、遅れがいっぱい出たと思いますし、マンパワーをより必要とする状況が生まれていたと思います
管理者の業務負荷が増えてたでしょうね。
管理者が現場に出れなくなると、チェックできない分、現場に負荷がかかる。管理者が現場に出れなくなった分、他の人が動かなきゃいけなくなる。
現場に余裕がなくなると、細かいことが報告できなくなる。
現場が忙しくなると、ケアが雑になる。
言葉だけでの報告だと勘違いが生まれる。
コミュニケーションが薄い報告だと勘違いが生まれる。
やめちゃう人、やる気をなくす人もいると思いますね。
うちは気の毒なくらい真面目な人が多くて、土日でも動いている人がいる。
「帰りな」と言っているのにやってくれるんです。
でも、忙しいとどうしてもエラーが出やすくなる。
致命的な見落としが出てくる。
愚痴は言わないけど、家に帰らない、自分で背負い込みすぎる。
心と体が壊れますよ。
冗談ながらも嫁に「辞表書いてやろうか?」と言われたとか、「明日、内視鏡の検査行ってきます」と言われたこともあります。
自分自身がストレスを感じていたのもあります。
管理者が忙しすぎると現場への指示の判断が遅れる。
仕事が動かない。責任感が強ければ強いほど、ちゃんとやろうとしているのに動かないということが起こる。下から見たときに管理職が管理職として機能してないことにストレスを感じますね。
怖いのは作業が漏れることでのトラブル。
書類提出の遅れ申請の遅れで、企業への納期遅延。
最悪は、行政からペナルティを受けることで、事業自体の運営ができなくなる可能性もあります。
実習生も在留資格がなくなって、回復する手段はないんです。
在留期限が過ぎるとオーバーステイになりますしね。